2021年12月08日

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ/R指定にゃ分かるまい

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オフィシャルサイト

“「うしおととら」として舵を切ってしまった以上、エディとヴェノムの掛け合い漫才によるリズムでアクションのスピードを煽っていくシナリオと演出の運動神経を磨かない限り失速するのは目に見えている”と前作に記したことを想い出してみさえすれば、クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)とフランシス・バリソン(ナオミ・ハリス)のサイドストーリーすらもどかしげに早送りして、気がつけば97分間にまで剪定したアンディ・サーキスの焦燥含みの思い切りにもうなずける気がしたのだ。前作同様に掘り下げるべきキャラクターも見当たらないまま、起承転結のうち承(カーネイジの誕生)と結(カーネイジvsヴェノム)しか求められないストーリーの、しかも『デッドプール』のお下劣もガン版『スーサイド・スクワッド』の肉体破壊も取り上げられたとあっては、これ以外アンディ・サーキスに何ができたのか同情しきりなのは言うまでもなく、ほんのお気持ち程度とはいえ添えられる心象のほとんどがエディ(トム・ハーディ)というよりはヴェノムの独白であったのは、図らずも二人羽織の陰として名を馳せたアンディ・サーキスが隠さない共鳴の徴ではなかったか。そんな負け戦に何かしらのフレッシュがあったとすれば、使える今カレというありそうでないキャラクターとなったダン(リード・スコット)を忘れるわけにはいかず、アン(ミシェル・ウィリアムズ)とダンのカップルが交錯した瞬間に生まれるやけくそなスウィングこそを脚本家も監督ももう少し当てにすべきだったのではなかろうかと、ポストクレジットシーンを見るにつけ、そもそもがパズルの大きなピースになることしか求められていなかったのだろう不遇を承知の上、真顔でケチをつけてみたりもするのだ。少なくとも、ウディ・ハレルソンという一回きりのカードをユニバースのここで使ってしまう覚悟はどこにも見当たりはしなかったし『マリグナント』のガブリエル無双こそが正統なカーネイジそのものであったよ。
posted by orr_dg at 12:46 | Comment(0) | Movie/Memo | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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