2018年12月20日

おとなの恋は、まわり道/泣くより簡単

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80年代半ばにこの世界へ囚われて以降、共に様々な喪失を経ながら四半世紀を生き延びてきた2人が、たとえば空港前のベンチに座るキアヌ・リーヴスがほとんど例の“ベンチのキアヌ”であったりするような、スクリーンの内外で語られる虚実を織り交ぜたある種のメタ構造といってもいい朴念仁とエキセントリックのミッドライフ・カップルを、イーサン・ホークとジュリー・デルピーからはほど遠い益体のないとしかいいようのない甘噛みの応酬の後で、そんな簡単に生き方は変えられないけど、ほんのちょっとした人とのつながりがあればなんとかなるもんだよね、というささやかでさわやかな幸せに着地させていて、ここには恋愛を定義するアフォリズムやひらめくような人生のヒントはないけれど、キアヌ・リーヴスとウィノナ・ライダーという2人の役者とスクリーンごしに歳を重ねて来た人間にしてみれば、肩をたたいて苦笑いさえすれば起きたことのすべてを肯定できるような気分にもなってしまうわけで、いつもはどちらかと言えばノイズですらある感情移入の罠に進んで捕らわれる心地よさは、ほとんど戦友に抱くそれに近いのかもしれないなと思ったりもしたし、そういう錯覚すらもむしろ好ましい、迷子たちが家へと帰るために手に手を取り合う真顔と笑顔がひきつった全身のロマンスをリバース・エッジでヘザースな貴方に。
posted by orr_dg at 21:01 | Comment(0) | Movie/Memo | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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