2018年08月01日

FUJI ROCK FESTIVAL'18@苗場/7.27 Fri

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ありえない進路をとり始めた台風12号に、苗場直撃はせずとも西に逸れたら逸れたで被災の地にさらなる嘆きが訪れるしと、若干の複雑な心境をいだきつつ越後湯沢の駅に降り立ってみれば、台風どこ吹く風といった穏やかな夕方に胸をなでおろすことを隠さない現金なレジャー客なのであった。

苗場開催20年を祝う謎の爆音DJタイムでビートルズジミヘンジャニス清志郎のトラックがGREEN STAGEの青空に溶けていく。ということでワタシも20回目の苗場。今年は苗場プリンスが確保できず越後湯沢組となったので、夜討ち朝駆けはあきらめてノロノロ過ごす。

LET'S EAT GRANDMA@RED MARQUEE
PSB的な確信犯と言ってしまうには不安や不穏のゆらぎを放り出して笑っているようなトラックが非常にチャーミングかつ洗練されていて、いまだどの文脈にもつかまっていないのがとてもフレッシュ。きちんと音源を聴いてみたい。

ROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRA@GREEN
相変わらずヤマジカズヒデがロン・ウッドのように一生懸命ギターを弾かされて働いていた。ご褒美に来年あたりdipで出させてあげればと思う。

PARQUET COURTS@WHITE
こういう、からっ風みたいな演歌度ゼロのジャギジャギしたBastro直系はWHITEの吹きっさらしによく映える。ワタシにとっては三つ子の魂的な音だけど、初日でガソリン満タンの客からすると縦ノリをすかして引き攣ったステップは少し持て余し気味かも。でもこれは苗場に絶対必要な音。

ALBERT HAMMOND JR@WHITE
この人のソロワークはまったく追ってなかったので、汗と笑顔の飛び散るドシャメシャなパワーポップのつるべうちにちょっとビックリした。こんなペルソナをかかえたまま、あんなふうな笑ってはいけないロックバンドの屋台骨を支える気苦労を思えば客が置いてきぼりにされるくらいの弾けっぷりにもうなずけるわけで、あなたが幸せならワタシたちも幸せです、という客のやわらかな視線が彼の浮遊を支えていたよ。

エレファントカシマシ@WHITE
88年の汐留PIT、渋公、89年ロマン劇場3DAYS、暮れのコマ劇場、90年の野音、96年パワステのスライダーズとの対バン、と折々のエレカシはすべて見ているはずで、エピックや宮本が抱いたそれぞれの不満はともかくワタシはあの頃のエレカシが充分に必要で大好きだったのだ。だからワタシは、宮本が「悪い奴らけちらし本当の自由取り戻す」ための闘い方を変えた時、これからの宮本は新しい人達と新しい闘い方をすればいいと思って離れたのだろうと、今にして考えてみたりもする。なので今さらどの面下げてという気がしないでもないのだけれど、世界にパンチが届くよう闘い方をゼロから変えてみせたあのバンドのことを思い出してみれば、ようこそぉ、フジロックベイベエと絶叫する宮本にあの人の姿を見るのは当然の帰結と言うか、今のこの世の中にエレカシがいてくれて本当に良かったなあと思ったのだ。宮本はパイプ椅子をあんな風に使うようになったんだな。

MARC RIBOT’S CERAMIC DOG@FIELD OF HEAVEN
ポエトリー・リーディングとかいうよりは檄文でアジりまくるマーク・リボーの、ここまでアグレッシヴな姿とサウンドは初めてかもしれない。しかしこんな風に人生これエクスペリメンタルなステージを見ちゃうと、やっぱりジョン・ルーリーのかくも長き不在が胸に沁みてしまう。このステージにいて引き攣るようなサックスでインタープレイを繰り広げていてもまったく不思議ではないわけで…。

ODESZA@WHITE
GREENでもよかったんじゃないかと思わせるくらい、ケレン味たっぷりのVJショウを含めた過剰な熱量の集中投下には移動の足も思わず止まるというものだし、とはいえカッティングエッジの洗練で客を圧倒し振り切ってしまわない絶妙ないなたさも相まって、極めて高性能な祭りの見世物としては文句なし。太鼓の達人が到達した極北。

N.E.R.D@GREEN
OPEN UP!と取り憑かれたように絶叫するファレルだけが記憶にこびりつき、ファレルだけが最後まで何かと闘っていた。言葉の通じないラッパーは翼の折れたエンジェル。
posted by orr_dg at 17:02 | Comment(0) | Movie/Memo | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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