2018年07月07日

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷/空室有り応相談

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オフィシャルサイト

サラ・ウィンチェスター(ヘレン・ミレン)とプライス医師(ジェイソン・クラーク)が面談するシーン、窓から差し込む日光だけが照らす部屋のはずがどのカットでも2人を燦々と照らす光源不明のヒプノティックな光に落ち着きを奪われる。巻き込まれるようにして異界に踏み込むプライスは定型のゴースト・ストーリーであれば異界へのカウンターとして機能するところが、ここでの彼は異界への同化があらかじめ運命づけられているわけで、定型であれば闇堕ちのような敗北として描かれてしまうそれは、プライス自身の喪失と再生をめぐる物語となっている。そんな風にしてプライスを往って帰すことにより、それを促したサラの振る舞いは狂気の沙汰から贖罪へと姿を変えていくことになるのだけれど、劇中で命を落とした2人(執事と大工頭)が共に彼女の贖罪を信じていなかっただろうことを思い出してみれば、彼女と屋敷が手にしたさらなる変質と力を窺わせるラストによって、やはりこれは感染する狂気の物語であったことに気づかされるのである。『デイブレイカー』にしろ『プリデスティネーション』にしろ、スピエリッグ兄弟がつけ回すのは自らを磔にする人の憂鬱と官能であるのは間違いがないだろう。描かれる感情自体はメロウであろうとそれがいつも躁病的に上気して息を切らしているようなのもこの兄弟独特のトーンであって、脇に回ったとは言えセーラ・スヌークこそがこの兄弟のミューズということになるのだろう。『ツイン・ピークスTHE RETURN』での、破壊的に底の抜けたクズっぷりで脚光を浴びたエイモン・ファーレンは、クローネンバーグ顔の怪優としてこのまま健やかに歩んでいって欲しいと思う。そもそもなぜウィンチェスター銃の製造を止めてしまわないのかと問われれば、そうしたらいつの日か犠牲者がいなくなって屋敷の工事を止めなければならなくなるでしょう?と真顔で返してきそうな壮大なるブラックジョークと弄るのもまた格別の趣き。
posted by orr_dg at 02:37 | Comment(0) | Movie/Memo | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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