2018年05月28日

ランペイジ 巨獣大乱闘/そうなるようにできている

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オフィシャルサイト


最近は隙あらばこちらと刺し違えようとするような映画ばかりピリピリしながら観ている気がするので、ここまでノーガードで棒立ちになっていると逆に虚をつかれて殴りつける気も起こらないのである。それがたとえ、動物をこよなく愛するオコイエ(ドウェイン・ジョンソン)がその皮を剥いでなめしたジャケットを着て登場したとしても、そいつがそれをやったら一番正当性が保てなくなって困るはずのヤツがいくら人非人であるとはいえ生物学的な人間を喰っちゃったとしても、至近距離から土手っ腹に銃弾くらったはずのオコイエが、でも急所を外れたから大丈夫!と笑顔でハードワークにいそしんだとしても、火を怖がる動物が火を消そうと火元に突進するはずがないように低周波を嫌がるのならその本能としてより遠くに逃げそうなものであったとしても、である。すべてはひたすら、大きいことはいいことだ!および、馬鹿と煙は高いところに上りたがる、の2点を目で追うことだけを考えてデザインされて、おそらくは字幕がなかったとしてもそのあらすじの伝言ゲームが可能であったという点では、ほぼサイレント映画といってもいいユニバーサル仕様だったわけで、ブロックバスターですらがいかに自分は丸腰ではないかというアピールで差別化を図る昨今において、逆に丸腰であることを高らかに謳いあげる底抜けの開き直りが、ああ今のワタシは伏線にがんじがらめになることも我が身を苛むことも、いっさい何も負うことがないのだという一瞬の解放をもたらしては人々の心をざわつかせたということになるのだろう。そして前述の2点をもはやエレガントとすらいってもいい身のこなしで体現するのがドウェイン・ジョンソンであることは言うまでもなく、超高層ビルで八面六臂の大活躍をするのだろう新作の予告に彼を待ち受ける真の黄金時代の到来を見たのはワタシだけではないだろう。今さらながらではあるけども、ワールドトレードセンター倒壊の映像が映画制作に底知れぬ影響を与えたのは言うまでもなく、あの日の映像から数値化されたのだろうアルゴリズムによる高層建築倒壊のシミュレーションプログラムの最新処理をここで確認することも可能である。あの日あの時を喚起させる映像もいつの間にか解禁されて、とっくに誰も気にしなくなっているようではあるけども。
posted by orr_dg at 01:39 | Comment(0) | Movie/Memo | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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