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スーパーナチュラルなテイストはどちらかというと装飾的なノイズとして扱われるため、ギレルモ・デル・トロの名前が冠される時に抱く「郷愁ホラー」的な色合いは今回見受けられないけれど、最終的には時空を超えてつながる愛の話としてまとめあげた点について言えばやはりデル・トロのテイストが効果的に塗されたように思える。かといってそれを大上段に掲げるというよりは、それを伏せ続ける道筋で織り込まれるジャーロ系のサービス(デル・トロによればこのあたりも確信犯らしい)に攪乱されるのはやはり愉しいもので、ゾンゲリア以来久々のアレを見られただけでもけっこうな充足である。そのアレを施す描写のためとはいえ母親をああした形でいきなり介入させたことやサスペンスとしてはミスリードにすらならない隣家の親父など、スマートを目指した場合の余分はあちこち散見されるにしても、そこはそれジャンルへの気概という点でもデル・トロの遺伝子は受け継がれたようでワタシに関して言えば愛すべき範疇に収まっているように思える。ただ、透過する視線へのコンプレックスが盲目の女性へのフェティシズムを呼び起こして生まれたモンスターという設定は、より過剰に煮詰めればより濃厚なアクをすくえたような気もするだけにもう少し早い内から追い込みをかけても良かったかなあと少々もったいないし、「裏窓」的に転がすのかと思われた隣家の娘のあまりにも小道具的な退場など、そのあたりについては整理整頓が足りないがゆえの食い足りなさがモヤモヤと残ったのは確かである。ただ、オマエほんとは視えてんだろ?以降繰り広げられるスプラッタ版「暗くなるまで待って」の明滅するハイテンションのキレとそれに続く哀切で美しい救済は、監督がこのジャンルにおいて必要な幻視の過剰を持ち合わせていることの証明のように思えたものだから、今度はデル・トロのフィルターが外れたところで何が転がり出るのか期待しつつ、出世払い込みで少しばかり吠えてみた次第である。
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