3日目というか最終日。曇っててやたらと蒸す。昨年、一昨年と3日目になると頭痛に悩まされてて今朝方も少しモヤモヤしてたけど、薬を飲んだらタイミング良く効いたみたいで一安心。おそらく寝不足と気圧の変動が原因かと。あとは加齢。
Steve Nieve Band featuring Glenn Tilbrook@FIELD OF HEAVEN
当初のアナウンスではジョー・サムナーがフィーチャリングされていたのだけれど、グレン・ティルブルックに変更されてのアクト。ジョー・サムナーには悪いけどこの変更に驚喜した人がほとんどでしょ。でまあ、スティーブ・ナイーブ(ニーブ?現行表記はどっち?)にも悪いんだけど鍵盤に比べればケレンのないヴォーカルなので、ティルブルックがリードをとったりコーラスをつけただけで曲があからさまにカラフルになってくる。アトラクションズの時のようにつま先立ちで小さく美しいメロディを叩き込んでいく姿など見ているとやっぱり黒子で光る人なのは否めないのが人生の侘び寂ということでしょうか。一番盛り上がったのが当然ティルブルックがリードをとった「グッバイ・ガール」だったりするからねえ。でもすごく楽しくてちょっとしたサプライズ。
JUANA MOLINA@ORANGE COURT
昨日の木道亭での印象を水のようなフラットと書いたけれどもほとんどその印象は変わらなくて、空間が広くなった分だけ水紋のようなテクスチャーが広がっていく様がより一層見て取れる感じ。歌心で揺らすシンガーでもないし、声音までもサウンドスケープに取り込む音響デザイナーでもないし、というかそのバランスの取り方が彼女の特質なんだろうと思う。ただまあ策士と言うよりは天然ぽいけども。
頭脳警察@ORANGE COURT
PANTAという人が戦略的に時代を見据えることのできる人なのはHAL時代の作品を聴けば明らかで、こうしてPANTA/頭脳警察のパブリックイメージにある意味忠実な展開をしてみせるのもそうした顕れでもあるんだと思う。ただ、仮想敵ですら共有しにくい時代にこういうアジテートがどれだけ有効か、へたをしたらセルフ・パロディになる危険すらあるわけで、新曲として演奏された「俺たちに明日はない」が直球ど真ん中のロック・ナンバーだっただけにいらぬ心配などもしてしまって、若輩者が申し訳なく思っております。
FRICTION@RED MARQUEE
そのままORANGEに居座ってSOUL FLOWER UNIONを見ていたのだけれど、急に8ビートが欲しくなったので予定を変更してFRICTIONへ。まだサウンドチェックをしてると思ったら予定時間よりやや早く「ヘッド・アウト・ヘッド・スタート」になだれ込む。フェスだとあえて基本線はずして見る傾向があるから初見の刺激で頭が疲れちゃったりもするので、こういう馴染みの音に包まれてると自分ちに帰ってきたようで居心地がいい。それにしても達也とやりあう小柄なベーシストが還暦間近だということを若い衆は知ってるんだろうか。まあ知ってなくてもいいけどあの人が通って来た道も含めて知ってると味わいが増すってもんだよ。
ANIMAL COLLECTIVE@WHITE
今日聴いてきたビートやメロディの記憶が次第に薄れていって、それから先は新しいタイム感の構築。始まりも終わりもない音楽。カオスとコスモスを同時にふりまいてなおかつ甘えるように突き放す音楽。後半の数十分は頭が真っ白で体だけが勝手に動く。RÖYKSOPPとタイムテーブルが逆ならばまだあの先に数十分あったのだと思うと、誰とは知らぬが何て事をしてくれたんだと恨めしくて仕方がなかった。ほんとに。
WILKO JOHNSON@RED MARQUEE
なにしろこの人がいなければアンディ・ギルも凡庸なギタリストで終わっていたかもしれないというウィルコ・ジョンソンだから、彼らを大トリに今年を締めることにする。にしても何て怪しくフォトジェニックなんだろ。何しろUNCLE CREEPY がフェンダー・ジャズ抱えて鉄の玉を転がすような音をゴロゴロゴロリと弾いてる脇で、白目さえ剥いてしまいそうに眼光鋭いスキンヘッドのギタリストが、接触の悪い電気仕掛けのように突然高速で動いたり止まったりして不審者そのものである。そして鳴らされるパブの喧噪さえ一喝するような場末のパーティ・サウンドの鈍色のリフと地団駄踏むリズムが祭りの終わりをさらに煽りまくる。そして今、目の前でウィルコ・ジョンソンとノーマン・ワットロイが寄り添ってリフを確かめコーラスを合わせ、ブレイクのタイミングを計りさらにひしゃげながら弾ける瞬間を待つ幸せ。それをフェスの最後の最後で受け取ることのできる至福とつぎはぎの万能感。そしてそれでまた1年間食っていけるという奇妙な確信。来年は誰がこうやってケツを蹴り上げてくれるんだろう。
2009年07月30日
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