2009年07月28日

FUJI ROCK FESTIVAL '09@苗場/7.24 Fri

今年は未だ見ぬ大物との胸震える邂逅があるわけでもなし、かといって見たいアクトに事欠くこともなさそうなので、特に思いつめた足取りもない何ともお気軽な気分での参戦。結局気分の上げ下げは天候次第というのは相変わらずで、それを初日から思い知らされたわけですが。

というわけで初日から雨です。結構な雨が降っています。なのにまためんどくさがってレインスーツのパンツを履いていかなかったせいでホテルに戻らねばならなくなり、Curly Giraffeを見逃すはめに。いかなる懸念も決定事項として処理すべきという苗場での経験則の周知徹底が望まれるところですが、年を取るにつれ脇は甘く適当になっていきます。そしてまた同じように臍をかむのでした。

GUITAR WOLF@WHITE
グリーンでスカパラをチラ見しつつTシャツ物販に並ぶ列などは放っておいて(今年は初めてTシャツを1枚も買わなかった!)、雨に萎える心に気合いを注入してもらうべくWHITEに一直線。1ヶ月ほど前に足の筋肉を断裂したセイジさんはさすがに足をひきずり気味だけれども、「環七フィーバー」でスタートしたステージはジェット・パワー全開で背筋が伸びました、ビシッと音を立てて。ありがとうセイジさん、これで1日乗り切れそうです。

Räfven@ORANGE COURT
ジプシーやらバルカンやら放り込んだ楽団系ミクスチャーとでもいえばいいのか、フジロックとは非常に親和性が高いとは思うんだけど、はまりすぎるがゆえに得体が知れてしまう物足りなさというのはワタシがへそ曲がりだからなんだろうな。何かの折りに足を止めて見る分にはとても愉しいと思うんだけど。

JEFF LANG@FIELD OF HEAVEN
というわけで得体が知れないがゆえにズンズンと引き込まれたのがこの人。途中で彼が片言の日本語で伝えた「これは歪んだフォーク・ミュージック。愉しんで下さい」という言葉。どんな英語が“歪んだ”に訳されたのか知りたいけども、ステージを見る限りでは実に的確に自分の音楽を射抜いた自己紹介で気持ちがざわっとした。おそらく広義でのフォーク・ミュージックと顕したのだろうけど、音色にしろ歌声にしろ彼の目線の先にあるものにしろ宿っているのは確実にブルースのデモーニッシュで、単なるオーセンティックでは済まされない針の振り切れ方をこの人は抱えているにちがいない、と思わせるスリルにゾクゾクした。すばらしい収穫。

TORTOISE@WHITE
箱で見るのと違って音が綺麗に抜けていく分、このバンドの情緒的な骨格がうっすらと浮かんでくるステージ。やっぱりトータスは切ない。偉大な夢や壮大な計画の終焉というと何だかミルハウザーみたいだけど、何か大きなものが役目を終えて美しく朽ちていく時の切なさとそれに巻き込まれずには生きていけないワタシ達の哀しみみたいなもんかな。いつもは彼らのライブを見てこんなことは考えないんだけども、箱の残響で体を叩かれることのない空間で、ジェフ・パーカーの繰り出す音色を浴びるようにふらりふらりと体を揺らしながらこういう益体もないことを考えているのは結構な至福だ。新譜はともかくTNTからの曲がわりと多かったような気がしたのだけれど、セットリストは既に忘却してます。聴きたかったアレは聴けたし、もう今年はこれでいいです。

The Neville Brothers@WHITE
これでもう少しジットリと熱気のこもる天気だったら完璧だったのになあと思いながら、オッチャンたちがジリジリとすり足でにじり寄ってくるようなファンク・ショーを雨の中で愉しむ。ラストのピープル・ゲット・レディを心底しみじみと聴きながら、強靱な芸能は一つの思想たり得るということですかとさも分かったようにうなずきながら、人生の滋養を濃縮したようなオッチャン達の笑顔を糧に雨泥の中ホテルまで帰る力を振り絞ろうと、ルヴァンで買った小さなパイをぼりぼりと食べたのでした。

posted by orr_dg at 19:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | Live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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