2006年04月04日

欲望の翼/DAYS OF BEING WILD

B000EZ82YM欲望の翼
レスリー・チャン ウォン・カーウァイ マギー・チャン
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2006-06-23

by G-Tools


ウォン・カーウァイの最高傑作。多分永遠に作られることのない本編の序章。60年代初頭の香港を切り取ったこの映画がどうしてこれほどに全体性を獲得したのか。ずいぶんと便利で適当な言葉ではあるけれど、それはワタシにとっても、多分ウォン・カーウァイにとっても、今のところ奇跡という言葉でしか言い表せない得体の知れなさだ。作中に登場する例え話の足がないゆえに翔び続けなければいけない鳥のように、この映画はまだどこにも着地することが許されていないのだろう。だから何度観ても死の匂いがぷんぷんしてしょうがないのだ。まあ、ワタシ達は無責任に感情を揺らしていればいいのだが、不幸なのは2作目にしてこの高みに吹き上げられてしまったウォン・カーウァイだろう。だってこれはある種のアクシデントでしかないし、その後のフィルモグラフィーに満ちている倦怠の行き場のなさこそがその衝撃の過酷さを語っていて、英語副題“DAYS OF BEING WILD”は既に墓碑銘のようだもの。
長らく廃盤だった今作がトールケースで再発売。デジタルリマスター版ということで躊躇なくクリック。同じタイミングで今作も含んだ初期4作のBOXセットもリリースされるけれど、こちらは躊躇せずスルー。「欲望の翼」だけあればいい。

posted by orr_dg at 15:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | Movie/DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック